【韓国】U-ヘルスケア医療機器のための性能評価及び許可・審査ガイドラインを構築

 食品医薬品安全庁(KFDA)が発表したところによると、高齢化社会による保健費用支出を節減し、高齢者の医療サービスを向上させるU-ヘルスケアの医療機器市場への大量参入に備えた許可管理体系が構築された。(※U-ヘルスケア医療機器:IT技術を活用することにより、家庭で患者や一般の人でも使用でき、診断結果を離れた病院での診療に活用することができる)

 U-ヘルスケア医療機器により、高血圧や糖尿病の高齢者が遠距離にある病院に直接訪問することなくリアルタイムで専門医の診察を受けることができると言われている。2020年までの国内市場規模は推定で約11兆ウォン、年間12.5%の成長が予想されており、次世代の成長産業として期待されている。

 KFDAは、U-ヘルスケア医療機器許可管理の一環として、血圧計、血糖計、心電計を始めとする7品目に対し許可審査に必要な技術文書の作成方法及び安全性評価のガイドラインを作成し、医療機器製造業者らに提示すると発表した。(※7品目: U-ヘルスケア用の血圧計、血糖計、体温計、 酸素飽和度測定器、負荷心電図計。ゲートウェイ、診断支援システム)

 特に、U-ヘルスケア医療機器の遠隔診療による問題点として指摘されていた患者の自己診断に対する測定値の信頼性確保、個人情報の流出を防止するための保安システム(無欠性)の構築とシステム間の相互運用性確保のための考慮事項等に関するガイドラインも提示される(※相互運用性: 同じ機器または他の機器の相互間での通信が可能で、情報交換や一連の処理を行うことができる機能)
(※無欠性:ネットワークを通じ、送受信または情報システムに保管されている情報が不法に生成または変更、または削除されない保安システムの構築)

 昨年、KFDAは「安全性評価ガイドライン」に引き続き「性能評価ガイドライン」と「許可審査ガイドライン」を作成。U-ヘルスケア医療機器を構成するそれぞれの構成要素に対する評価基準を用意したことを明らかにした。U-ヘルスケア医療機器は、無線機能が含まれる医療機器(体温計、血圧計等)、携帯電話が結合された血糖測定器等の移動型測定器機、家庭で測定されたデータを送信するゲートウェイ、U-ヘルスケア用診断支援システム等で構成される。

 KFDAは新開発医療機器許可審査コンパニオン制度と新製品予備認証制度といった新技術の医療機器に対する国内市場進出を支援するための多様な制度を運営し、国内U-ヘルスケア医療機器市場が国際的に認められるよう継続的に支援する計画である。

参考URL: 2010.11.4 KFDAニュース
http://kfda.korea.kr/gonews/branch.do?act=detailView&dataId=155697708&sectionId=p_sec_1&type=news&currPage=1&flComment=1&flReply=0