【韓国】化粧品4品目から不法ステロイド検出

 食品医薬品安全庁(KFDA)は、化粧品原料としての使用が禁止されている医薬品成分ステロイドを含有する製品を製造したハッピーコスメティック株式会社をはじめとする4社を摘発した。今回の摘発製品に対しては、回収・廃棄措置が取られ、該当製品の製造業者には12か月に及ぶ全製造業務停止の行政処分が課される。また、ステロイド成分の供給等の薬事法及び化粧品法違反事項に対しては、司法機関に捜査が依頼される予定。

 2010年10月の不法化粧品の摘発以降、KFDAは、ステロイド含有の疑いがあると請願のあった8製品を追加で検査。その結果、4製品からステロイドが検出された。該当製品からは、化粧品配合禁止成分であるTriamcinolone acetonide, 21-prednisone, Betamethasone Valerate等のステロイド成分が2種類ずつ検出された。 これらステロイド成分を含有する化粧品を使用した場合、吹き出物、発熱、発疹、床ずれ、皮膚炎といった様々な副作用が現われる可能性がある。KFDAは、該当製品を購入した消費者に対し、使用を中止するよう注意を呼びかけた。

 今回検出された「Betamethasone Valerate」と「Triamcinolone acetonide」は、湿疹、接触性皮膚炎等の肌疾患に多く使用される医薬品成分で、「prednisone」は副腎皮質機能不全症等に使用される経口用医薬品「Prednisolone acetate」の前段階の成分である。

 KFDAは、前回の検査で1製品1種のステロイドが検出されたのに対し、今回の収去・検査では1製品に2種類のステロイドが検出された点を指摘。化粧品に多くの種類のステロイドを組み合わせて使用していることが予測されるため、化粧品中のステロイド含有について継続的に検査する予定だと述べた。また、化粧品は医薬品ではないため肌疾患治療を目的に使用しないよう勧告を行なった。

参考URL: KFDA ニュース 2010.12.3
http://www.kfda.go.kr/index.kfda?mid=56&seq=13646