食品医薬品安全庁(KFDA)は、国民のより安全な食料確保のために、栄養管理強化、幼児用食品基準の新設、即席販売製造品目の多様化、輸入食品安全管理などを中心に2011年食品分野推進政策を発表した。
栄養管理強化のために、子ども給食管理支援センターを設置し、ファミリーレストラン栄養表示の拡大、ナトリウム低減化示範特区の運営などを推進する。栄養士が不在の子ども向け施設、幼稚園などの給食管理を支援するため、ソウルや仁川など9か所に子ども給食管理支援センターが設置される。同センターは、食事指導、メニュー、栄養、衛生教育などの支援を行う。また、ファミリーレストランと外食業者を対象に、栄養表示示範事業を拡大実施。ナトリウム摂取を減らすための示範特区も指定・運営される。
2010年4月からは、離乳食などの特殊食品もインスタント販売製造加工業者が販売。パン屋でもぶどう酒などが購入できるようになる。今までは、インスタント販売製造加工業者で製造できなかった離乳食などの特殊用途食品の製造・販売が可能となり、缶詰、ビン詰め食品を除く、すべての食品のインスタント製造販売が可能となる。また、パン屋の特性を考慮し、アルコール含量14%以下の発泡ぶどう酒は、管轄税務署長の酒類販売兔許で販売が許容される。
今年は幼児用食品、農畜産物、醸造醤油など食品管理基準も更に強化される。まず、柿や唐辛子など11種類の農産物、および豚肉、牛肉などの7種の畜産物に対する重金属(鉛、カドミウム) 安全管理が2011年1月に新設された。また、5月に醸造醤油に使用される合成保存料を総量使用基準で改定。合成甘味料(スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムK、サッカリンナトリウム)の使用基準が強化される。
※醸造醤油 (安息香酸 0.6g/kg 以下、パラヒドロキシ安息香酸エチル0.25g/kg→(安息香酸 +パラヒドロキシ安息香酸エチル)の計0.6g/kg 以下
※シリアル類 (サッカリンナトリウム 1.2g/kg 以下→0.1g/kg 以下、アセスルファムK 2.0g/kg 以下→0.1g/kg 以下
同時に、乳児用食品中のアフラトキシンなど5種のかび毒素に対する基準が7月に新設され、ゴム製品の「乳児用ゴム乳首」に対しては有害物質であるニトロソアミン類の安全基準も新設される。
※ニトロソアミン類(7種) : 国際がん研究所(IARC)で人間に対し発がん性がある、または発がん物質として分類
輸入食品安全管理強化のために、過去5年間で不適合事例がある国家や地域、輸入者、製造業者に対する輸入段階での有害物質検査も強化される。新世界百貨店など、大型流通業者の700売場と中小企業庁小商工人振興院の支援を受ける中小型流通販売業者、約2,000売場、国軍福祉団が運営するPXなど1,800売場に危害商品販売の自動遮断システム適用を拡大。安心して購入できる環境の提供を目指す。
参考URL: 2011.1.4 KFDAニュース
http://www.kfda.go.kr/index.kfda?mid=56&seq=13861