食品医薬品安全庁(KFDA)は、最近急増している食品異物申告に対する原因分析と総合対応法案を準備したことを発表した。
2009年に2,134件であった異物申告数は、2010年3月には1,873件となっている。これは前年比約5倍であり、営業者報告は6倍、消費者申告は3倍となっている。
米国や日本などでは、異物関連の消費者クレームを国が管理していない。韓国では過去の大規模な異物事件を受け、2010年1月4日より異物発生時の営業者による報告を義務化。24時間対応のコンピューターシステム(消費者申告センター)を設置したことから、異物申告の数が急増したとみられている。
2008-2010年3月、年度別の異物種類に大きく変化はなく、多い順から、虫、その他、かび、金属、プラスチック、ガラスとなっている。2010年、異物が混入した段階に関する分析結果は、製造・流通段階が22.3%、消費段階23.8%、その他判定不可もしくは誤認が53.9%。製造・流通段階における発生率は年々減少しており、2008年は40.4%、2009年は34.7%、2010年3月には22.3%となっている。
KFDAは「国民が口にする食品への異物混入は根絶すべき事案である。金属や動物の死骸といった異物の混入事故を防止するため、短中期的な総合対応法案を準備し推進する」と述べた。
KFDAが発表した総合対応法案の主な内容は:1) 自社ブランド(OEM/PLO) の製品安全管理強化、2) 危害異物混入製品に対し、あらかじめ措置を強化、 3) 衛生水準安全評価制度の施行、4) 検査命令制の導入、5) 行政処分の強化、6) 異物を減らすための食品業者間協議体の運営。KFDAは、今後も食品安全事故を予防し、国民が安心して食べられるよう最善をつくす考え。食品業者の積極的な改善努力、さらには消費者が継続的に関心を持つことを求めた。
参考URL: KFDAニュース 2010.6.3
http://kfda.korea.kr/gonews/branch.do?act=detailView&dataId=155531905§ionId=p_sec_1&type=news&currPage=1
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