2010年、韓国企業の先端バイオ医薬品開発が細胞治療剤を中心に活況にある。食品医薬品安全庁(KFDA)は、遺伝子組み換え医薬品、細胞治療剤、遺伝子治療剤等のバイオ医薬品の2臨床試験承認件数の調査を実施した。バイオ医薬品の臨床試験承認件数は、2009年(67件)は、国内企業が開発中の製品の臨床が17件で25.4%を占めていたが、2010年(73件)には39.7%(29件)まで増加した。 臨床承認事例全体の増加率9.0%を大幅に上回る70.6%であった。
特に細胞治療剤の場合、2009年の6件が2010年は12件と2倍になっており、国内開発製品の臨床承認件数の大幅増加に影響を与えていることが分かった。これは、最近、米FDAで兔疫細胞治療剤である「プロベンジ」が許可を受ける等、毎年13%成長しており、2015年には960億ドル規模が予想される細胞治療剤市場に参入するための韓国企業の努力が実を結んでいる。 (細胞治療剤: 新しい技術の手始め 2010 バイオ経済研究センター Report III, 韓国バイオ協会2010)
また、遺伝子組み換え医薬品と遺伝子治療剤の臨床に関しても、細胞治療剤と比べて小幅ではあるが増加傾向にあり、今後の許可の増加が予想される。 ただ、ワクチンを含むバイオ医薬品全体の品目許可は20%(25品目 → 30品目)の増加に留まっており、韓国市場へ進入する外国製品の増加率の方が大きい現状にある。
KFDAは、ガイドラインや解説書の発刊、製品別の継続的な事前相談などを通じ、先端バイオ医薬品開発企業の努力を支援してきたが、細胞治療剤の継続的な開発増加とともにバイオシミラー(Biosimilar)、バイオベター(Biobetter)等の先端バイオ医薬品の国内開発の増加が予想されることから今後もサポート体制を万全にしていくと発表した。
参考URL: 2011.2.18 KFDAニュース
http://kfda.korea.kr/gonews/branch.do?act=detailView&dataId=155722303§ionId=p_sec_1&type=news&flComment=1&flReply=0