【韓国】工業用メタノール、人体消毒薬に使用した業者を拘束

 食品医薬品安全庁(KFDA)は、人体外用消毒薬「ラパ消毒用エタノール」、「クリーンスワップ(アルコール綿)」、「アクアシルバーゲル(手の消毒剤)」に不法の工業用メタノールを混ぜ、医薬品卸売業者をを通じ、韓国国内の病院等に販売したラパ製薬株式会社の代表(男・47歳)を薬事法第62条(販売等の禁止)違反の疑いで逮捕した。
※メタノール(CH3OH)は塗料等の工業用として使用され、失明、めまい、皮膚刺激などの深刻な副作用があり、人体の消毒薬には使用できない。

 今回拘束された男性は、製造原価を抑えるために使用禁止の工業用メタノールを約7~40%ずつ混入。エタノールと精製水のみから製造されたかのように虚偽の表示をした外用消毒剤「ラパ消毒用エタノール」9万8000個(5億7000万ウォン相当)、「クリーンスワップ(アルコール綿)」39万本(4億4000万ウォン相当)を2009年9月から2010年6月まで医薬品卸売業者を介して全国の病院や薬局で販売していた。

 また、手の消毒剤「アクアシルバーゲル」にもメタノール27%を不法に入れて製造し、2009年9月~12月までに7万3000個(2億ウォン相当)を販売した。
※原料のエタノールの価格は1キロ当たり1200円、原料メタノールは1キロ当たり500円

 KFDAはメタノールが皮膚や傷から体内に吸収された場合、視力障害、中枢神経系の抑制、めまいなどの危険性があるため、流通している製品を回収する措置をとる一方、これらの製品を購入した病院、薬局、消費者は使用を中止するよう注意を呼びかけた。

 参考URL: 2011.3.9 KFDAニュース
http://www.kfda.go.kr/index.kfda?mid=56&pageNo=2&seq=14382&cmd=v