【韓国】食品添加物公典が全面改正

 食品医薬品安全庁(KFDA)は、国際水準の食品添加物に関する基準規格体系の確立を目指し、成分規格及び使用基準の分離による条文体系の改善、使用対象となっている類型の食品公典との統一といった、食品添加物の基準や規格を全面改定すると発表した。

 現行基準は、1968年に食品添加物公典の初版以降、各品目の成分規格と使用基準の両方を収載している。しかし、現場における使用基準の情報を検索する場合に不便でもあった。
※使用基準:食品添加物を添加、使用できる食品の種類、使用量、目的、方法に関する規定
※成分規格:食品添加物の品質を維持するもので、一定以上の純度、または一定以下の不純物濃度を示すものとし、一般的名称、化学式、分子量、含有量、性状、確認試験、純度試験、乾燥減量、定量法等の規定

 また、現行の使用基準で規定され、対象となっている食品の種類が食品公典の類型と若干異なるため、基準の適用時に混乱を招く可能性がある。使用基準を分けることで、条文体系の効率的な改善し、現行の類型と統一することで公典をより簡単に活用できるようにした。また、国際的に使用されている用語や容量の単位、試薬の種類も統一することで、関連企業や機関に対しても正確な情報を提供し、現場での基準、規格検査業務を効率的に処理できるようにする。

 今回の改正(案)の主な内容は:食品添加物の品目別規格や基準の成分規格と使用基準の分類と条文体系の改善、「プロピオン酸」をはじめとする168品目の基準のうち使用対象となる食品の種類を公典の類型と統一、コウリャン色素をはじめとする天然色素類43項目の定義を国際規格と整合

 現行の食品添加物のいくつかの名称と一般試験法のうち、試薬・試液の名称や容量単位を食品科学技術大辞典および諸外国の工程書と統一し、酵素剤である「キシラナーゼ」等の6項目の新規指定、器具の殺菌消毒剤「ヨウ素」の新規指定や条文体系の改善が行なわれた。

 KFDAは、今回の全面改正を通じて先進国レベルの法令体系を確立。食品や添加物の関連企業や業務担当者が添加物の使用基準を現場で簡単に利用し、類型の統一によって基準や規格の適用時における混乱を防止し、食品産業の発展に役立てていくと発表した。同改正(案)の具体的な内容は、食品医薬品安全庁のホームページの行政予告欄より確認することができる。

2011.4.29 KFDAニュース
http://www.kfda.go.kr/index.kfda?mid=56&pageNo=2&seq=14941&cmd=v