【韓国】食品包装紙の製造業12社が不適合

 食品医薬品安全庁(KFDA)は、ピザ専門店等で使用する食品包装紙の製造業者86社、305件を回収検査した結果、12社の32件(10.5%)から蒸発残留物基準超過及び蛍光増白剤が検出されたと発表。これら製造業者を行政処分するよう管轄地方自治体に伝えた。

 今回の調査では、5月7日から6月22日の間に全国16市道において、ピザ、チキン、ハンバーガーを取り扱う専門店で使用している食品包装紙を対象に、ヒ素・重金属・ホルムアルデヒド・蒸発残留物・蛍光増白剤等の規格の集中検査を行った。

※紙規格:ヒ素(As2O3として0.1mg/l以下)、重金属(鉛として 1.0mg/l以下)、ホルムアルデヒド(4.0mg/l以下)、蒸発残留物(30mg/l以下)、蛍光増白剤(不検出)

 包装紙の製造業者86社の製品305件(239飲食店)の内、12社32件(32飲食店)が不適合であった。不適合の内訳は、蒸発残留物基準超過(53=180mg/l)が30件、蛍光増白剤の検出が2件である。また、305件の全てがヒ素、重金属、ホルムアルデヒドの規格に適合していた。

※蒸発残留物は、食品用器具及び容器包装内の物質で揮発されないで残る非揮発性物質の総量である。
※蛍光増白剤は、染料・紙・纎維などを白く見えるようにするために使用される添加剤。動物実験の結果から、肌および目に対して刺激があることが知られている。

 KFDAは、食品包装紙製造業者および使用業者を対象に回収検査など指導管理を強化する一方、違反業者に対しては特別管理対象業者と指定し、管轄市郡区に集中点検を実施する計画。食品に直接触れる包装紙を使用する飲食店等では、必ず品質検査適合品を確認し、安全と認められた包装紙のみ使用するよう呼びかけた。

参考URL: 2010.6.25
http://www.kfda.go.kr/index.kfda?mid=56&seq=12612