【韓国】 KFDA、09年の多消費食品の重金属調査の結果発表

 食品医薬品安全庁(KFDA)は、2009年、多消費・多頻度(※)の食品における季節別の重金属含量と関連食品の重金属摂取量などを調査した結果、国際食品規格委員会が設定した習慣摂取許容量の約3~18%低い水準であると発表した。
(※我が国の国民食品摂取量の約88%)

 今回の調査は3~11月に大型商店と農水産市場などで流通している114種、計456個を収集し、水銀や鉛をはじめとする重金属の含量を分析した結果である。

 ヒラメ・太刀魚・鯖・うなぎなどの水銀を検査した結果、すべて国内基準である0.5ppm以下に検出され、乾燥のり・わかめ・昆布などのカドミニウムもEU基準の3.0ppmより低く検出された。

※水銀は主に魚類に多く存在し、神経発達などに影響を与える重金属。カドミニウムは腎臓毒性などの危険性で知られ、鉛は肝臓・腎臓などに影響を与える。

 KFDA管轄の食品医薬品安全評価院は、重金属含量と韓国国民の食品摂取量を考慮して危害水準を評価した結果、生涯にわたり関連食品を摂取した場合でも人体に有害な作用を起こさない水準であることを明らかにした。

 安全評価院によると、韓国国民の重金属摂取量は欧州連合(EU)や米国などの国家と比べて低いまたは同水準で維持されているため、食品の中で重金属に対する漠然たる不安感を持つよりもバランスのとれた食生活管理が重要だと明らかにした。

 KFDAは、今後とも国民健康の確保に向けて多角的な研究事業を継続させ、食品中の重金属の安全管理のために努力していくことを伝えた。