2010年、韓国化粧品業界の10大ニュース

1. 化粧品法改正案が常任委を通過
 導入から10年が経つ化粧品法が大幅に改訂した。 国会保健福祉委員会は、化粧品製造販売業の導入を骨子とした化粧品法の全般改正案を議決。同法案は法案審査小委員会の追加審議を経た後、国会本会議で処理される予定である。同法案が通った場合、化粧品記載事項に製造業者及び製造販売業者を全で表記しなくてはならず、小規模OEM企業が何らかの影響を受けることが予想される。
また、業管理を強化するために製造業者、委託製造業者、輸入者をまとめて製造販売業者として登録する等、管理が強化される。

2. 食品医薬品安全庁(KFDA)の庁舍がオソンに移転
機能性化粧品の許可及び管理を行なうKFDAが、忠北オソンに庁舎を移転した。機能性審査業務は以前と同様、オンラインで実施される。

3. 大韓化粧品産業研究院が始動
10月29日、財団法人大韓化粧品産業研究院が烏山市にて事務室看板掲示式を行い、活動を本格的にスタートした。
化粧品産業研究院は、韓国における化粧品産業の国際競争力向上と国民保健向上を目的に設立された財団法人。化粧品輸出入情報(海外市場情報)の提供、化粧品安全性研究調査、国際化粧品品質管理基準(ISO-GMP)のインフラ構築、教育及びテクニカルサポート、化粧品の研究開発サポート等の業務を行う。

4. ウンジンが化粧品市場へ進出
9月28日、ウンジンコウェイが化粧品ブランドの「Re:NK」を発表。化粧品市場へ進出した。同社の化粧品市場進出は、訪問販売業界の組職管理をはじめ様々な点で今後が注目される。

5. 生産実績、5兆ウォンを突破
化粧品市場規模の尺度でもある生産実績が、2009年に5兆1,685億ウォンを記録し、初めて5兆ウォン台に突入した。これは、2000年比(3兆1,000億ウォン)で約70%の成長である。特に2008年(前年比15.9%)、2009年(前年比9.5%)は、二桁の高い成長率を見せている。
中でも、機能性化粧品の生産実績は1兆2,000億ウォンで化粧品市場全体の25%を占めている。KFDAの審査品目数も2001年は約40社、500品目だったが、2009年は約250社、約6,000品目が審査を受けており、10年間で約4倍の成長を見せており、事実上、韓国の化粧品市場を主導する品目となっている。

6. OEM・ODM 業社の売上が急増
ブランドショップが市販化粧品流通を主導する中、OEM・ODM企業が急増した。特に、韓国コルマ、コスマックス等は優れた生産設備を持ち、高品質な製品を対慮う生産することで、毎年、売上高を伸ばしている。
OEM 業社は、海外でも高い評価を得ている。コスマックスは中国の上海に法人を設立し、広州に工場を建設。法人名を「コスマックス・チァイナ」に変更する等、中国における事業で早くも頭角を見せている。 北京に工場がある韓国コルマも、現地市場から好評だという。

7. 韓国とEU、FTAを締結
韓国とEUで、自由貿易協定(FTA)が締結。韓国化粧品のグローバル化が本格的に始まった。
企画財政部と保健福祉部は、韓国-EU間のFTA締結による国内産業対策委員会を開催。平均的な競争力がEUの60~70%水準である国内化粧品産業競争力を高めるべく、2011年から 2015年までの5年間に計700億ウォンの資金を支援する計画だという。
特に、KC OEM(大韓化粧品受託交流会)は2010年11月、在韓ヨーロッパ商工会議所(EUCCK)とグローバルアウトソーシングを主題に、共同シンポジウムを開催。EUの法規や制度等の情報の共有、ビジネス相談の実施等、理解を深めるための動きを進めている。

8. 株式会社韓国化粧品が新流通進出に
(株)韓国化粧品は、多用な新進企業と協力し、様々な新規事業を積極的に行なった。
同社と共同で市場展開したホームショッピング専門の化粧品ブランド「クロッキー」は200億ウォンの売上を出し、市場を驚かせた。「ザ・セム」は人気のあるイ・スンギを広告塔に採用し、PRに成功している。また、同社は、全世界16か国の有名化粧品を販売するセレクトショップ「アーバン・スペース」をアーバン・スパ社とともに設立した。

9. ES細胞化粧品時代の開幕
政府は、人体由来のES細胞培養液を化粧品原料で使用するためのに安全基準を作成する政策を発表。ES細胞化粧品が新品目として登場した。
LG生活健康は、胚芽ES細胞培養液を再組合した成分を主成分とする「オフィー」、「ザ・ファストライン」を発表。アルアンドエルバイオは「ドクタージュクル」を百貨店及び訪問販売で販売している。また、ソマン化粧品がメデ−ポストとMOUを結び、ES細胞化粧品の共同開発を実施。韓国コルマも人間成体植物幹細胞を活用した製品開発を本格化させた。

10. エンプラニ、新コンセプトのブランドショップをオープン
2010年3月、エンプラニは明洞の中央路に新コンセプトのブランドショップ「ホリカホリカ」をオープンしした。5階建てのホリカホリカ1号店は、1階に販売スペース、2階にネイルサービスやイベント空間、3階にスクール、4階に倉庫、5階に休憩室が設置されている。ホリカホリカは、年間売上110億ウォンを目標に加盟店を拡大していく予定だという。

 

参考URL: 2010.12.23 週間コスメティックニュース
http://www.geniepark.co.kr/design/weeklycoz/weekly_read.asp?code=f&pcode=0405&mcode=0404&menuseqnum=23&idx=23814