食品医薬品安全庁(KFDA)は、2010年に承認された生物学的同等性試験計画書の388件を成分および薬効別に分析。その結果、医薬品成分では糖尿病治療剤であるグリメピリド・メトホルミンと塩酸塩複合剤、薬効群では高血圧治療剤および高脂血症治療剤を含む循環系医薬品の開発が最も多いことが判明した。
生物学的同等性試験とは、ジェネリック医薬品の開発の際に、オリジナル医薬品と効能・効果が同等であることを証明する試験。ジェネリック医薬品の安全性と有効性を立証するために必要となる。
医薬品成分別では、糖尿病治療剤のアマリルエム錠(ハンドク薬品)のジェネリック医薬品であるグリメピリド・メトホルミン、塩酸塩複合剤が57件と生動性試験承認が最も多く、高血圧治療剤のオールメテックプラス錠(大熊製薬)のジェネリック医薬品であるオルメサルタンメドキソミル・ヒドロクロロチアジド複合剤が46件、高脂血症治療剤のリバロ錠(中外製薬)のジェネリック医薬品であるピタバスタチンカルシウムが34件であった。これら医薬品は、2010年の年末から今年の初めまでに再審査期間が満了するジェネリック医薬品であり、国内製薬会社の医薬品開発が新薬の再審査満了期間に大きく左右されていることが分かる。
薬効群別では、高血圧治療剤、高脂血症治療剤などを含む循環系医薬品が150品目(38.7%)と最も多く開発されており、神経病症性痛症治療剤・関節炎治療剤などを含む中枢神経系用医薬品が86件(22.2%)、糖尿病治療剤・骨粗鬆症治療剤などを含む代謝性医薬品が76件(19.6%)と続いた。
特に循環系医薬品は過去3年間で最も開発が活発な薬効群であり、2010年には全体の38.7%を占めるなど増加傾向にある。これは健康保険審査評価院の循環系疾患療養給与増の増加と比例しており、高齢化社会および慢性成人病の増加を反映した結果だとみられている。参考までに、2009年の血圧降下剤の生産実績は約7,700億ウォンで、前年比と同様の水準であり、動脈硬化治療剤は約6,600億ウォンと前年比19.1%増であった。
2008年以降に生物学的同等性試験が承認されたジェネリック医薬品の上位5品目は、高血圧治療剤(バルサルタン75件/オルメサルタンメドキソミル、69件)、アレルギー鼻炎治療剤(モンテルカストナトリウム、90件)、糖尿病治療剤(グリメピリド・メトホルミン、57件)、慢性B型肝炎治療剤(アデホビルジピボキシル、57件) であり、これら品目の生物学的同等性試験の承認は計348件。過去3年間の生物学的同等性試験の承認件数の32%を占めるなど、韓国の製薬会社が特定品目のジェネリック医薬品開発に集中し、競争が激化していることが分かる。
参考までに、生物学的同等性試験の承認は2008年は302件、2009年は386件、2010年は388件で、同期間に許可された国内新薬は2件のみであった。
※2008年以後の国内開発新薬: ノルテック錠(一洋薬品)、カナブ錠(ボリョン製薬)
KFDAは、2010年、複合成分医薬品に対し生物学的同等性試験の実施を義務化するよう関連規定を改定することにより、複合剤の生物学的同等性試験計画を115件(29.6%)承認し、今年もジェネリック医薬品開発の活性化に向けた生物学的同等性試験の承認現況を継続的に公開すると述べた。
参考URL: 2011.1.10 KFDAニュース
http://kfda.korea.kr/gonews/branch.do?act=detailView&dataId=155713448§ionId=p_sec_1&type=news&currPage=1&flComment=1&flReply=0