食品医薬品安全庁(KFDA)は、質の高い国産医薬品の輸出支援を目指し、韓国製薬業界の現場における5つの問題点に対してアプローチしていくことを明らかにした。輸出国の規制や薬価等、市場進出に必要な資料の不足を補うために5大推進課題を提示。5つの内容としては:医薬品輸出成功モデル支援、海外情報収集および教育支援、国際協力事業を通じた輸出基盤造成、韓国医薬品(Korea Pharmaceutical)の広報および国際化、Global Pharm Network構築、が提示された。
医薬品輸出成功モデル支援は、海外市場の進出または進出を検討中の製薬企業を対象に、「地域別・成功モデル推進TFチーム」を運営し、欧州、日本、中南米、アラブ圏、独立国家連合等の海外市場進出モデルを開発・支援する目的でオーダーメイド型の許可登録情報の提供と輸出向け医薬品許可処理指針の準備などが主な内容である。また、海外情報収集および教育支援として、製品開発には規制・市場などオーダーメイド型許可登録情報の提供、国際共通技術文書(CTD)や登録書類作成等の教育、GMP模擬実地調査の拡大運営などを行なっていく予定である。
国際協力事業を通じた輸出基盤造成では、WHO協力センター(Collaborating Center)を通じた PQ登録サポートの強化、PIC/S加入を通じる輸出基盤を準備していく。
* PQ (Pre-qualification, 事前適格性審査) : WHOが発展途上国へ配布するワクチンなどの品質、安全性、有效性を審査する過程
* PIC/S (Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme, 医薬品相互実地協力機構) : 国別保健当局の医薬品GMPおよび品質検査に対する相互協力のための国際機構として、英国、ドイツ等の先進37カ国が加盟(本拠地:スイス・ジュネーブ)
韓国医薬品の広報と国際化では、KOTRAが推進する活動に参加し、Global Pharm Network構築のために、世界の規制当局・国際機構の専門家とネットワークを構築。公信力のある海外のCRO等との協力体制の構築を目指す。
KFDAは、今回の医薬品輸出支援戦略を通じ、製薬産業の成長モメンタムが確保され、2015年までに輸出額100億ドル以上を達成することができると発表。特に、北米地域に関しては、保健福祉部が推進する保健医療企業の北米市場進出特化戦略(コロンブスプロジェクト)と連携し、認許可および特許情報、GMP関連分野の支援を重点的に行なっていく予定だという。
参考URL: 2011.2.18 KFDAニュース
http://kfda.korea.kr/gonews/branch.do?act=detailView&dataId=155722324§ionId=p_sec_1&type=news&currPage=1&flComment=1&flReply=0