2010年、食品医薬品安全庁(KFDA)は流通している医療機器251製品の回収・検査を実施。その結果、品質基準不適合の63製品を摘発し、販売中止や行政処分等の措置をとった。
品質不適合の主な内容としては、病院で使用されている歯科用インプラント、ステント、歯科用セメントをはじめとする16種類の製品に関しては、大きさや圧縮強度等の基準を超過もしくは未達。 主な検査項目は、安全性、および物理的・化学的な特性に関する品質検査等である。個人が家庭で使用する医療機器については、低周波治療器、医療用レーザー照射機器をはじめとする39製品が対象となり、出力精度の低下等が主な原因である。また、障害者や高齢者等が使用することが多い医療用スクーターの試験検査を実施した結果、8製品が障害物登り、ブレーキ効率等の品質が不適合であった。 主な検査項目は、電気的・機械的な安全性、電磁波の安全性に関する試験、性能に関する試験等である。
KFDAは、2010年に医療機器の回収、検査の結果、不適合と判定された各メーカーに、当該品目の製造、輸入業務停止などの行政処分を行い、不適合事項が改善されるまで販売中止とした。
※医療用スクーターは、当該品目の製造、輸入業務停止の行政処分及び販売中止や回収の措置
特に、医療用振動機器、医療用レーザー照射機器等、国民の健康に重大な損害、影響を与える可能性のある製品については回収廃棄等の追加措置がとられた。また、障害者や高齢者が主に利用するスクーター、車椅子などの場合、昨年に問題となった最大速度や制動距離の項目はかなり改善されたが、まだ他の安全基準は品質が不十分であるため今後も安全管理をさらに強化する計画である。
KFDAは、今後も医療機器の品質検査の不適合製品については、継続的な品質検査を実施し、安全な医療機器流通のために努力していくと述べた。
参考URL: 2011.4.20 KFDAニュース
http://www.kfda.go.kr/index.kfda?mid=56&pageNo=1&seq=14857&cmd=v